思考のよせなべ

清水喜文ブログ

進化の末に……。

 

 

自然破壊、大気汚染、絶滅に追いやられていく動物たち……。

それらを引き起こす原因が、人間。

そう思うと、人間が誕生した意味を考えてしまいます。

 

太古の海で原始生命体は生まれた。

それは単細胞生物から始まり、多細胞生物へと進化して、

骨格を持つようになり、魚類へと変わり、

両生類と別れ、陸に上がり、

爬虫類が多様化していき、恐竜全盛期を迎え、

哺乳類が誕生する。

それが、変動を繰り返す環境に適応しているうちに、人間となった。

 

 

宇宙に生命体が誕生する確率を説明するのに、よく下の例えが使われます。

「25mプールに、バラバラに分解した時計を投げ込み、それが水流だけで元通りになる確率と同じ」

(これは原典が定かでないため、参考程度に、という感じで……)

が、それほど、あり得ない確率だということは確かです。

あり得ないことが起こり、なおかつそこから知的生命体も生まれる。

つい神の関与を信じたくなります。

 

 

それならば、「なぜ神は生命を創ったのだろう?」という疑問が浮かぶ。

神が生命を創り、自然淘汰の末に勝ち残った生命の代表が人。

そして、人は地球を汚染する。

神は万能で、なんでも知っているという。

であるならば、それすらも神の意思ということになる。

……そう思っていました。

 

 

人工知能って、そんなことまでできるんですか?」という本を読みました。

その中で、東京大学準教授の松尾豊氏が、次のように述べています。

 

「『あなたは地球派? 宇宙派?』という質問が、人工知能学会の中でなされている」と。

 

 

MATSUO  

真昼間からそれを真剣に議論するということがすごい学会ですが、地球派はやはり人間が大事、人間が人工知能を使っていこうという立場。宇宙派のほうは、そもそも人間は人工知能を作るためにあったのだとする説をとる立場です。

 

SHIONO  

なるほど! 重力に魂を縛られた人びとは、人工知能を作るために存在したのだ、と。

 

MATSUO  

そう。ですからそれができてしまえば、人間はある種の役目を終える。

 

 

人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 (塩野誠・松尾豊著 株式会社ADOKAWA

 

 地球誕生から46億年。

生命は様々な形に、変化した。

が、それらの中に受け継がれてきたものがある。

それは、遺伝子です。

 

 英国の進化生物学者クリントンリチャード・ドーキンスは言う。

「生物は遺伝子によって利用される『乗り物』に過ぎない」と。

 

そして、人工知能学会の宇宙派は言う。

「人間は『情報』を人工知能に伝えるためにあった」と。

 

SHIONO

リチャード・ドーキン(英国の生物学者)から見れば、生き物は遺伝子の乗り物ですが、人工知能にとって人間はただの乗り物かもしれない。新しい宇宙派の理論ですね。

 

人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 (塩野誠・松尾豊著 株式会社KADOKAWA

 

宇宙を創造した神はいつの日か、進化した何者かが、自分のもとへ戻ってくることを願っている。

だが、それは必ずしも人間である必要はない。

温かい身体に冷たい心を持つ者よりも、冷たい身体に暖かい心を持つ者の方が、神は好みなのかも。

なんてことを考えたりしました。