思考のよせなべ

清水喜文ブログ

神の視点

 

 

なんとなくアリを見ていた。

 

何かを探しているのか、アリは忙しなく動き回っている。

 

ふと思いついて、手にしていたアイスを少し地面に置いてみた。

 

アリが向かう方向を予測して、プレゼントのつもりで……。

 

甘い物は好物だと思ってのことだ。

 

アリが、あと数センチのところまで近づいた。

 

が、何を思ったか、そのアリは方向を変える。

 

すぐ目の前にある食べ物に気がつかずに、通り過ぎたのだ。

 

もったいない。

 

覚えず、そう呟く。

 

あと一歩で、素晴らしいギフトが手に入れられたのに。

 

上からすべてを見渡せるから、そう思う。

 

だが彼らの視点では、砂利のひとつひとつが、巨大な障害物になっているのであろう。

 

見えないのだ。

 

 

 

「金鉱まで残り3フィート」という話を思い出した。

 

ある男が、金鉱を掘り当てて金持ちになろうと、西部に向かった。

 

運よく金脈を掘り当てるも、すぐに掘りつくしてしまう。

 

そして出なくなった。

 

彼は失望し、採掘用にそろえた機械と採掘権を、地元の屑鉄商に売り、故郷に帰る。

 

採掘商はすぐに鉱山技師を雇い、その採掘権区画を調査させた。

 

すると――。

 

金脈はあったのである。

 

最初の男があきらめた地点から、わずか3フィート(約91㎝)先に。

 

 

 

僕はどうだろう?

 

目指すものは見えているか?

 

方向はあっているか?

 

夢が叶う寸前で、あきらめてはいないか?

 

 もしかしたら…。

 

神様は上から見ていて、歯痒く思っているのかもしれない。

 

ふとそんな思いがよぎった。

 

あと一歩だろう?

 

お前が行くのはそっちではないだろう?

 

それを乗り越えてごらん。

 

夢にまで見たものが、目に入るはずだよ。

 

……なんて。

 

 

 

 追記。

アリには嗅覚があり、食べ物の位置が分かると、後で知った。

う~む。

どうやらあのプレゼントは、「アリの食欲を刺激しなかった」だけのようです。